去年今年(こぞことし) 新年
【関連季語】
去年
【解説】
大晦日の一夜にして去年と今年が入れ替わること。去年といい、今年というのであるから、年がすでに改まった新年の季語。
【来歴】
『毛吹草』(正保2年、1645年)に所出。
【例句】
雲横に去年の今年の花や空
鬼貫「七車」
若水や流るるうちに去年ことし
千代女「千代尼句集」
此うへの夢は覚えず去年ことし
鳳朗「鳳朗発句集」
去年今年貫く棒の如きもの
高浜虚子「六百五十句」
いそがしき妻も眠りぬ去年今年
日野草城「人生の午後」
籠編むや籠に去年の目今年の目
久米三汀「返り花」
去年今年袂にのこる紙の銭
石橋秀野「桜濃く」
かすかにも胸いたみつつ去年今年
石田波郷「惜命」
ずたずたの大地に我ら去年今年
長谷川櫂「新年」