初富士(はつふじ) 新年 季語と歳時記 【解説】 元旦に初めて仰ぎ見る富士山のこと。晴れわたれば、東京はもとより遠方からでも望めるが、昔は江戸から望む富士を初富士といった。 【来歴】 『東都歳時記』(天保9年、1838年)に所出 【例句】 神棚に代へて初富士拝むなり 乙字「乙字句集」 初不二の雪を貢の日の出かな 千兵「玉かつら」 天の原初富士の吹雪ながれやまず 渡辺水巴「水巴句集」 初富士や崖の鵯どり谺して 川端茅舎「川端茅舎句集」 雲四散して初富士の夕眺め 久米三汀「返り花」