穂俵(ほだわら) 新年
【子季語】
ほんだわら、たわら藻、
【関連季語】
なのりそ
【解説】
穂俵は、新年の飾り物の一つ。葉に気泡があって米俵に似ていることから縁起がよいとされる。
【来歴】
『花火草』(寛永13年、1636年)に所出。
【科学的見解】
穂俵(ホンダワラ)は、神馬藻、なのりそともよばれホンダワラ科ホンダワラ属の褐色の海藻。太平洋沿岸、日本海新潟県以南の海岸で岩に付着して生育するが、夏になると流れ藻になる。太さ三ミリ、長さは一メートルほどになり、葉に気胞をもつ。若い芽を摘み取って、味噌汁や酢の物にする。(藤吉正明記)
【例句】
蓬莱の島や築出すほんだはら
貞室「桜川」
八千年もつめをひはらのほんだはら
季吟「桜川」
ほだはらや浜松が枝の手向草
沾徳「五子稿」
たはら藻や龍宮ならば掃捨ん
麦水「麦水発句集」
ほんだはら荒磯の匂ひなつかしき
高橋淡路女「梶の葉」