霾(つちふる)三春
【子季語】
黄沙、黄塵万丈、霾、蒙古風、霾天、霾風、つちかぜ、霾晦、つちぐもり、よなぼこり、胡沙来る、胡沙荒る
【関連季語】
春塵
【解説】
春、空から砂塵が降ること。中国大陸の黄河流域の砂や土が春風に舞い上がり、海を越えて日本列島に降りしきる。多いときには遠くが黄色く霞んで見え、地上が黄色に染まることもある。
【実証的見解】
モンゴルや中国の砂漠の砂が嵐によって舞い上がり、偏西風に乗って日本にやってくるのを黄砂現象という。黄砂は大陸の雪が解ける春に多く見られ、日本各地で観測される。長距離を飛来してくる黄砂は、十分の二ミリから十分の五ミリくらいで、これが空を覆うと空は黄色くなり、太陽も赤みを帯びる。