雷(かみなり)三夏
【子季語】
神鳴、いかづち、はたた神、鳴神、遠雷、落雷、来火、雷鳴、雷声、日雷、雷雨、雷響
【解説】
積乱雲の中などで雲と雲、雲と地上の間で放電現象が起きたもの。電光が走った後に雷鳴がとどろく。光と音の時間差でその遠近を測る。
【例句】
遠雷やひとり昼餉の青菜汁
石橋秀野「桜濃く」
迅雷やおそろしきまで草静か
原石鼎「花影」
雷落ちて火柱みせよ胸の上
石田波郷「病鴈」
安達太良の雷火に幾度通ひけむ
前田普羅「定本普羅句集」
はたゝ神七浦かけて響みけり
日野草城「花氷」
遠雷や福耳垂れて老法主
日野草城「花氷」
鳴神や暗くなりつつ能最中
松本たかし「鷹」
空港のごつた返せる雷雨かな
長谷川櫂「初雁」