節分(せつぶん)晩冬
【子季語】
節替り
【解説】
本来は季節の変り目をいうが、今は立春の前日のみをいう。二月三日頃である。この日は、年神が入れ替わる節であり、入れ替わりの隙をついて鬼が入り込もうとするので豆をまいて鬼を追い払う。各地の神社仏閣では追儺の鬼踊りや鬼を追う豆まきなどが行われ、多くの参詣人でにぎわう。冬の最後の日であり、春を迎える行事でもある。
【例句】
舟うるや声もたからか節分の夜
言水「誘心集」
節分やよい巫子誉むる神楽堂
召波「春泥発句句集」
節分や肩すぼめゆく行脚僧
幸田露伴「露伴全集」
節分やざくざくとふむ夜の雪
原石鼎「全句集」
節分の夜の瞳にたかし嶺の星
原石鼎「全句集」
節分や豆腐を買へる厨口
原石鼎「全句集」