風花(かざはな)晩冬
【子季語】
かぜはな、吹越
【解説】
晴れた空を雪がひとひらずつ舞落ちてくることをいう。雪になるかなと思っているうちに何時の間にかに止んでしまっている。上州地方では、吹越と言っている。儚く美しい光景である。
【例句】
風花や山下りて来る二三人雨
圃子「北・樺新季題句集」
風花の今日をかなしと思ひけり
高浜虚子「六百五十句」
風花やあるとき青きすみだ川
久米三汀「返り花」
風花や胸にはとはの摩擦音
石田波郷「惜命」
風花や一生かけて守る人
長谷川櫂「新年」