定家葛の花(ていかかずらのはな/ていかかづらのはな)仲夏
【子季語】
真柝の葛
【解説】
キョウチクトウ科の蔓性常緑樹。葉は対生し、楕円で光沢がある。 花ははじめ白色で後に黄色に変り芳香がある。集散花序をなして 葉のわきにつき、四月から五月に咲く。地方によって別名が多く、 マサキノカズラ、イワツタ、ツルクチナシなどなど。
【科学的見解】
テイカカズラは、本州から九州に分布するつる性の常緑樹であり、茎は長く伸び、付着根を出して他物に這い上がる。葉の形態に変化があり、幼木と成木では大きく異なる。花は巴形をしており、芳香が強い。近縁種としては、葉や花の大きいチョウジカズラや葉裏に毛が多いケテイカカズラが存在する。(藤吉正明記)
【例句】
虚空より定家葛の花かをる
長谷川櫂「虚空」