壬生念仏(みぶねんぶつ)晩春
【子季語】
壬生狂言、壬生祭、壬生踊、壬生の鉦、壬生の面
【解説】
四月二十一日から二十九日まで、京都壬生寺で行われる花鎮法会の行事。俗に、壬生狂言ともいう。鰐口、太鼓、笛に合わせくり広げられる無言の仮面劇。演目は三十あり、毎日最初の演目に「炮烙割り」がある。国の重要無形民俗文化財に指定されている。
【例句】
長き日を云はで暮れ行く壬生念仏
蕪村「落日庵句集」
墨染のうしろ姿や壬生念仏
太祇「太祇句選」
山吹やいはでめでたき壬生ねぶつ
召波「春泥発句集」
誰布施の昔小袖や壬生念仏
召波「俳諧新選」
野にわたり山にわたりぬ壬生念仏
樗良「題林集」