春の鹿(はるのしか)三春 季語と歳時記 【解説】 雄は角が落ち、雌は出産してその後は毛が抜け落ちる。雄も雌もなんとなくみすぼらしい感じになる。 【例句】 思ひわすれ思ひ出す日ぞ春の鹿 千代尼「寄合句帖」 うらうらと草はむ春の野鹿かな 白雄「白雄句集」 野の空をうけてありくや春の鹿 乙二「をのゝえ草稿」 春鹿の眉ある如く人を見し 原石鼎「花影」 春の野を持上(もた)げて伯耆大山を 森澄雄「鯉素」