蓮の葉(はすのは)晩夏
【子季語】
蓮の巻葉、蓮青葉
【解説】
夏の初め、柄を伸ばして水面に浮かんでいるのが「蓮の浮葉」。これに対し、成長し水面を抜き出し巻葉となり、やがて直径六十センチもの葉となって空中に広がるのが「蓮の葉」である。
【科学的見解】
ハスは、ハス科の多年草であり、食用や観賞用として各地で栽培されている。種子から発芽した小さな葉は、水面に浮く形態をとるが、成長すると水面から突き出た円形の葉となる。円形の葉の部分は、葉身である。葉身の表面には微小な突起があるため、表面張力により水を弾く性質がある。(藤吉正明記)
【例句】
笙涼し遥かに蓮の葉分船
蓼太「蓼太句集三稿」
あしらひて巻葉添へけり瓶の蓮
太祗「太祗句選」