胡蝶花(しゃが/しやが) 仲夏 季語と歳時記 【子季語】 射干/著莪の花/金茎花/藪菖蒲 【解説】 アヤメ科の常緑多年草。山野の樹下や社寺の裏地など湿地に群生する。剣状の葉は光沢があり、五、六月に咲く花は白色に紫や黄の斑があり美しい。蝶に似ていることから命名。朝開いて夕には閉じ、実は結ばず、地下茎で増える。 【例句】 濁らずばなれも仏ぞしやがの花 来山「続今宮草」 打出でて矢の根拾はんしやがの花 支考「継尾集」 鶏や首さしのべて射干の花 里倫「俳諧猿舞師」 姫著莪の花に墨する朝かな 杉田久女「杉田久女句集」