海蘿(ふのり )三夏
【子季語】
海蘿掻/布海苔
【解説】
紅藻類フノリ科の海草。海岸や磯を紅紫色におおいつくす強い繁殖力がある。夏に採取し、天日と真水でさらし煮沸、乾燥させて糊の材料となる。
【科学的見解】
ふのりは、紅藻類のフノリ科フノリ属海藻の総称である。フノリ属の中には、ハナフノリ、フクロフノリ、マフノリが知られている。それらは、沿岸潮間帯上部から中部の岩場に着生して生育し、布の張りを出すための糊としての活用や一部の地域では食用とされている。(藤吉正明記)
【例句】
潮来て何時しか居らずふのり掻
永田青嵐「永田青嵐句集」