蓮の浮葉(はすのうきは) 仲夏
【子季語】
蓮浮葉/浮葉/銭荷/銭葉
【解説】
初夏、蓮の地下茎から伸びた柄の先に、丸い小さな若葉が生じる。この若葉は水に張り付いた様に見え、中国では銭荷という。薄緑の新葉が池を覆う景は誠に涼し気である。
【例句】
蓮池の深さわするる浮葉かな
荷兮「春の日」
飛石も三つ四つ蓮のうき葉かな
蕪村「蕪村句集」
波なりにゆらるヽ蓮の浮葉かな
正岡子規「子規句集」
蓮の葉や波定まりて二三枚
村上鬼城「鬼城句集 」
くつがえる蓮の葉水を打ちすくひ
松本たかし「野守」