木苺の花(きいちごのはな) 晩春
【子季語】
もみじ苺/粟苺/下り苺
【解説】
バラ科の落葉低木。高さは一メートル位。茎や葉に棘がある。晩春の頃、梅花のような白い花をつける。野生の清らかさを感じさせる花。黄熟した実は食べられる。
【科学的見解】
木苺は、バラ科キイチゴ属の落葉低木に対する総称である。海外から導入された木苺としては、ラズベリーやブラックベリー等が有名である。日本の野山に自生する木苺としては、クサイチゴやモミジイチゴ、ナワシロイチゴ、カジイチゴ、バライチゴ等が知られている。それら木苺の花は、バラ科であるため五数性であり、花色は白色・桃色・紅色等がある。果実は、球形の集合果を形成する。小果の中にそれぞれ一個ずつ種子が入っているため、集合果を食べるとプチプチした食感がある。(藤吉正明記)