バナナ 三夏
【子季語】
実芭蕉
【解説】
バショウ科の多年草で、高さは二~五メートルにもなる。果段につける十数個の果実をも指す。熱帯アジア、マレーシア原産。生産地は台湾、インド、ブラジル、フィリピン、エクアドル、アフ リカ諸国など。日本には明治に移入。
【科学的見解】
バナナは、熱帯地域の有用果樹であるため、生食用や加熱料理用など様々な品種が作出されている。バナナは、、一年半ほどで果実がみのり、その後は親株の周りに子株ができ、それらが次の繁殖体となって増えていく。日本の本州や九州の野外で見られるバナナに似た葉をしている植物は、バナナの仲間で耐寒性のあるバショウという植物である。バショウは、果実が大きくならず種子がたくさんできる。日本でのバナナの生産は、亜熱帯地域の沖縄や小笠原地域で栽培されている。(藤吉正明記)
【例句】
川を見るバナナの皮は手より落ち
高浜虚子「五百句」