【解説】
東北地方などから出稼ぎに来ていた渡り漁夫も、鰊の漁期が終わるとそれぞれの国に戻る。彼らが寝泊りしていた番屋も、翌年の漁期まで閉鎖となる。
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夕河岸(ゆうがし/ゆふがし) 晩夏
【子季語】
昼市/昼網/夕鯵
【解説】
その日の午後に獲れた魚を朝まで待たず、夕方市を立てて売りさばくこと。ものが腐りやすい夏場の習慣である。
鰹節製す(かつおぶしせいす/かつをぶしせいす) 三夏
【子季語】
鰹節煮釜/鰹節煮小屋/鰹節干場
【解説】
三枚に下した鰹を茹でて干したり、熟成させたり、燻したりして鰹節を作ること。
鰹釣(かつおつり/かつをつり) 三夏
【子季語】
鰹船
【解説】
鰹はサバ科の外洋性の大型肉食魚。暖かい海を好み、春、黒潮に沿って北上し、五月には関東地方にまでさかのぼり、房総沖などで一本釣りされる。その頃、獲れたものが初鰹として珍重される。
海扇曳(ほたてひき) 晩夏
【子季語】
海扇猟る
【解説】
帆立貝を小型底引き網で採ること。帆立貝はイタヤガイ科で、北海道や東北地方の海に棲む二枚貝。オホーツクでは主に夏場の漁となる。最近は、養殖も盛んである。
べら釣(べらつり) 三夏
【解説】
ベラは、スズキ目ベラ科に属する魚の総称。鮮やかな色彩をもち性転換を行う種も多い。六月から七月頃が旬で、海岸から投げ釣したり、釣船で釣ったりする。刺身、煮付け、唐揚げなどで食す。
【例句】
べら釣の波乗り小舟島端に
松本たかし「火明」
鱚釣(きすつり) 三夏
【子季語】
鱚舟
【解説】
産卵のため浅瀬に集まってくる鱚をつること。五月から八月頃の早朝、または夕暮れどきに舟を出す。岸からの投げ釣も可能である。
小鯔網(おぼこあみ/をぼこあみ) 晩夏
【子季語】
こぼら網
【解説】
おぼこを獲る網のこと。おぼこは鯔の幼魚で、体長は五センチから十センチ程度である。
照射(ともし) 三夏
【子季語】
火串/ねらい狩/鹿の子狩/照射する/火串振る
【解説】
鹿の子の通る道にかがり火を焚き、鹿の子がその火にくらんだ瞬間を逃さず矢を射って鹿を捕らえるという狩猟法。
【例句】
谷本(うつぎほ)の鬼なおそれそともし笛
其角「虚栗」
弓杖に歌よみ顔のともしかな
嵐雪「其袋」
武士の子の眠さも堪へる照射かな
太祇「太祇句選」
谷風に付木吹きちる火串かな
蕪村「新華摘」
百姓の弓矢古りたるともしかな
召波「春泥句集」
暁は土にもえ入る火串かな
闌更「半化坊句集」
大峯の谷の底なる火串かな
吉田冬葉「青嵐」
新真綿(しんまわた) 仲夏
【子季語】
真綿取
【解説】
その年にできた繭で作った真綿をいう。真綿は絹糸を取れない品質の悪い繭を引き伸ばして作る。
