【子季語】
夏蚕の糸/新糸/新生糸
【解説】
その年にできた繭から取った糸をいう。新糸とも言われ、品質がよいとされる。
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松前渡る(まつまえわたる/まつまへわたる) 初夏
【解説】
江戸時代、商人たちが津軽海峡を越えて、海産物の豊かな松前藩に渡ったことをいう。→松前帰る
蛇籠編む(じゃかごあむ) 仲夏
【解説】
蛇籠とは、竹や藤づるなどを円柱形に編み、中に河原石や砕石を詰めたもの。夏の出水に備えて、河川の堤防を補強するのに用いられる。形が蛇に似ていることから蛇籠と名づけられた。
水見舞(みずみまい/みづみまひ) 仲夏
【解説】
夏の出水によって被害を受けた人を見舞うこと。手紙や電話で激励したり、実際に手伝いに出向いて見舞ったりする。
虫送り(むしおくり)晩夏
【子季語】
虫流し/実盛送り/田虫送り/稲虫送り/虫追い/虫供養/実盛祭
【解説】
稲作に害をなす蝗などの害虫を追い立てること。松明をふるって追ったり、鉦鼓を打ち鳴らしたりして川などへ追い込んだ。
虫篝(むしかがり) 晩夏
【解説】
かがり火を焚いて害虫を寄せ、その火によって害虫を駆除すること。蛾など、年によって大量に発生することがあり、かっては町中でも虫篝が焚かれた。
鳥黐搗(とりもちつく) 晩夏
【解説】
鳥を捕らえるための鳥もちを作ること。五月から六月にかけてモチノキの樹皮を水につけ、それを臼で突くという作業。
木の枝払ふ(きのえだはらふ) 三夏
【子季語】
枝下す
【解説】
夏、茂った木の枝を払い、木の風通しをよくすること。散髪したようにさっぱりした樹木は、見ていても清々しい。
竹植う(たけうう) 仲夏
【子季語】
竹移す/竹酔日/竹迷日/竹誕日/竹養日/竹植うる日
【解説】
陰暦五月十三日の行事。中国ではこの日、竹を植えると良く根付くという言伝えがあり、それがわが国にも伝わったもの。
【例句】
降らずとも竹植うる日は蓑と笠
芭蕉「笈日記」
竹植うるその日を泣くや村しぐれ
素堂「鉢扣」
竹植や盆にのせたる茶碗酒
野坡「野坡吟艸」
月かけて竹植ゑし日の端居かな
太祗「太祇句選」
竹植うる日もひとの来て遊びけり
士朗「枇杷園句集」
海蘿干(ふのりほし) 晩夏
【子季語】
海蘿干す
【解説】
海蘿は紅藻類フノリ科の海草。海岸や磯を紅紫色におおいつくす強い繁殖力がある。夏に採取し、乾燥させて糊の材料とする。
【例句】
ふのりほし朝日にうごく貝は何
規風「新華摘」
門口も磯の匂やふのりほし
利牛「類題発句集」
ふのり干す日和や海も乾くかと
六尺「新類題発句集」
