【子季語】
かせぎどり
【解説】
小正月の夜、簑や笠、風呂敷などで顔や体を隠して神の化身に扮した若者や厄年の男女が家々をまわってその年の幸福を予祝する風習。訪れた家に福俵などの縁起物を置き、その家からは、餅や祝儀をもらったり、水をかけられたりした。山形県上山市では、二月十一日に行われ、「ケンダイ」という藁でできた鳥型の簑を着た若者が鳥の鳴きまねをしながら家々をまわり、火伏せや商売繁盛を願う。その訪問を受けた家では水かけをし酒や祝儀をふるまう。「稼ぎ鳥」「火勢鳥」ともいわれる。佐賀県佐賀市では、二月の第二土曜日に行われ、熊野神社で神事が行われた日の夜、笠と蓑をつけたカセドリと呼ばれる雄役雌役の二人の若者が、家々を巡り、無言のまま手に持った青竹の先を畳や床に打ち鳴らし悪霊を祓い、家内安全を祈った。カセドリの顔を見ると縁起が良いとされ、訪問を受けた家では餅や酒をふるまう。「加勢鳥」ともいわれる。
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鳥追遊(とりおいあそび/とりおひあそび) 新年
【子季語】
鳥追唄/秋田の鳥追
【解説】
信越・東北地方の農村で行われる小正月の行事のひとつ。子供たちが鳥追櫓に集まり、鳥追歌を歌いながら鳥追棒やささらなどで地面を打ち鳥を追う仕草をして、家々をまわる。鳥の害を払いその年の豊作を祈る風習である。
かまくら 新年
鳥追櫓(とりおいやぐら/とりおひやぐら) 新年
【子季語】
鳥追小屋
【解説】
鳥追行事の際に建てられる仮小屋。子供たちがここに集まって、飲食し遊ぶなどした。鳥追行事が終わると焼かれる風習がある。新潟県など雪が降る地方では雪で作られた。
田遊(たあそび) 新年
【子季語】
春鍬/安女/太郎次/尺太郎/尺次郎/よねぼ/よねほう/よなんそう
【解説】
正月にその年の豊作を予祝して行う神事芸能。社寺の境内などで、田打ちに始まり、ささらでの鳥追いなどを経て、収穫に至るまでの一連の田行事を太鼓や歌に合わせて演じる。地方によって形式や呼び名が異なる。
田植踊(たうえおどり/たうゑをどり) 新年
【子季語】
弥十郎
【解説】
小正月にその年の豊作を予祝して行う行事。東北地方で行われた。田遊びという神事芸能が民俗芸能となったもので、田打ちから収穫までの一連の田行事を踊りで表現した。
皐月祝(さつきいわい/さつきいはひ) 新年
【子季語】
庭田植/宵皐月
【解説】
小正月にその年の豊作を予祝して行う行事。主に東北や日本海沿岸など雪の多い地方で行われた。田に草が生えないようにとの願いを込めて家の中を掃いたり、庭に畝を作り松葉や切り藁を苗に見立てて挿したりした。
墨塗(すみぬり) 新年
【子季語】
墨つけ/墨付正月/伊達の墨塗/相馬の墨塗
【解説】
小正月の風習で、祝儀として墨を塗り合い、その年の無病息災を祈る。新潟県十日町市の湯本地区では、前年に同地区の女性と結婚した男性を薬師堂から五メートル下の雪の上に投げ落とす「婿投げ」の後、正月の注連飾りや御礼、書き初めなどを持ちよって焼き、残った墨を互いの顔に塗り合い、この年の無病息災と家業繁昌を祈る「墨塗り」という行事として残っている。福島県伊達地方でも行われていたが、現在は行われていない。羽根突きなどの遊びの勝者が敗者に墨を塗る遊びのこともいう。
尻張(しりはり) 新年
【解説】
小正月(陰暦正月十五日)のころに、前年に結婚した新婦の尻を打って子宝に恵まれることを祈る風習。地方によって名称が異なる。
嫁叩(よめたたき) 新年
【解説】
小正月(陰暦正月十五日)のころに、子供達が前年に結婚した新婦の尻を五十センチほどの木の祝い棒で打つ風習。子宝に恵まれるようにとの願いが込められていた。

