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季語と歳時記

きごさい歳時記

作成者アーカイブ: dvx22327

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水祝(みずいわい/みづいわひ) 新年

季語と歳時記

【子季語】
水掛祝/水浴せ/水掛振舞
【解説】
小正月(陰暦正月十五日)のころに、前年に結婚した新郎に祝儀として水を掛ける風習。働き手である嫁を取られた腹いせや若夫婦への妬みから、度を越すこともままあったという。新婦には墨塗り、尻打ちなどの風習がある。
【例句】
こなたにも女房もたせん水祝
其角「五元集」

よし秀に門敲かせよ水祝ひ
蓼太「蓼太句集三編」

とばしりに次郎あやかれ水祝
東芳「新類題発句集」

逃しなや水祝はるる五十聟
一茶「七番日記」

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綱引(つなひき) 新年

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【子季語】
綱曳/縄引
【解説】
小正月(陰暦正月十五日)のころの満月の夜に行われていた年占行事。地区対抗で一本の大綱を引き合い、勝った方が豊作豊漁になるとして、その年の豊凶を占った。西日本では、盆綱引と呼ばれ、お盆のころ行われる。現在はスポーツとして運動会などで行われている。 
【例句】
綱曳きや道に鳥羽絵の男皃
言水「歳旦牒」

つな引きや去年の八束穂より合せ
蓼太「蓼太句集三編」

綱曳や山三井寺の領ざかひ
冬秀「親類題発句集」

つな曳きや例のいち松とらの助
大江丸「はいかい袋]

綱ひきや羽織三つ四つ薪のうへ
茶静「乙二七部集]

綱引のうしろを吹くや松の風
嵐来「発句題叢」

綱引や双峰の神みそなはす
石井露月「露月句集」

綱太く引きも杭まぬ人数かな
小沢碧童「碧童句集」

この綱や猿田彦神引きし綱
広江八重桜「続春夏秋冬」

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十五日粥(じゅうごにちがゆ/じふごにちがゆ) 新年

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【子季語】
小豆粥/望の粥/赤小豆粥祝ふ
【解説】
小正月(陰暦正月十五日)の朝に炊かれる小豆粥のこと。十五日が「望の日」であることにちなんで餅が入れられることもあった。この粥に疫病や邪気を払う力があると信じられており、地方によっては、この粥の一部を残して、十八日に粥占(かゆうら)を行っていた。  
【例句】
吾子が頬にしたたかつけぬ小豆粥
尾崎紅葉「紅葉句帳」

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粥の木(かゆのき) 新年

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【子季語】
粥杖/福杖/粥木/粥箸/祝棒
【解説】
小正月(陰暦正月十五日)の粥を炊く際に、粥をかきまわすのに用いられた棒のこと。粥箸、粥杖ともいう。年木で作った棒やこの粥を炊く御薪(みかまぎ)を削って作られた。年木の生長する力と小正月の粥の邪気を払う力が信じられ、これで女性の尻を打つと子供を授かるなどとされた。
【例句】
粥杖に信連尻をうたせけり
蓼太「蓼太句集三編」

粥杖に逃げるふりしてうたれけり
三敲「類題発句集」

粥杖や御簾にほつるる鬢の髪
曾天「新類題発句集」

粥杖や梨壺の五人打はづし
羅川「五車反古」

粥杖や打たれてあらればしり迄 
完来「発句題叢」

粥杖の笑うて弱き力かな
吐月「発句類聚」

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削掛(けずりかけ/けづりかけ) 新年

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【子季語】
木花/削花/ほいたけ棒/粟穂稗穂/穂垂れ/ほんだる/ほんだれ/削掛挿す/削掛掛る
【解説】
柳・みずき・接骨木などの若木の皮をむきとり、身を薄く削いで稲穂や花房のようにしたもの。正月十四日に正月の輪飾りなどがすべて外された後、その年の豊作を祈って門や神棚に掛けられるとともに、寺社に納められた。紙が手に入らない時代に幣として用いられたことに由来するとされる。
【例句】
正月も影はやさびし削りかけ
蓼太「蓼太句集初編」

削掛火種ふく袖かはしゆく
高田蝶衣「青垣山」

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若餅(わかもち) 新年

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【子季語】
鼓餅
【解説】
小正月(陰暦正月十五日)のために、正月十三日又は十四日につかれる餅。地方によっては、正月三が日の間につかれる餅のことをいう。
【例句】
若餅や手水とばしる美濃の滝
言水「江戸弁慶」

わか餅のつよさいははむ男の子
蝶夢「草根発句集」

若餅やさぶと搗き込む梅の花
一茶「発句題叢」

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十四日年越(じゅうよっかとしこし/じふよつかとしこし) 新年

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【解説】
十四日団子小正月(陰暦正月十五日)の前日十四日を年越しの日として祝うこと。餅花を作って祝ったり、団子や前年の初穂を農神に供えたりする。特に農村で大切にされた行事であった。
【例句】
十四日年越の坊主おこしかな
籾山梓月「冬扇」

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奈良の山焼(ならのやまやき) 新年

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【子季語】
お山焼/三笠の山焼
【解説】
紀元節(二月十一日)に奈良市の若草山で行われた祭礼。鎌倉時代の領地争いでこの山に火が放たれたことに由来する。また、春の芽吹きを良くするための山焼きでもある。祭礼では、神事のあと火が山に運ばれ、夕方の太鼓を合図にその火が山に放たれ、花火が打ち上げられる。現在は成人の日の前の日曜日に行われている。

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松本の塩市(まつもとのしおいち/まつもとのしほいち) 新年

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【子季語】
飴市
【解説】
長野県松本市の初市。戦国時代、甲斐の武田信玄が今川氏と北条氏によって塩の流通を止められ塩不足で困っていたところ、武田氏と敵対していた越後の上杉謙信が甲斐の領民へ塩を贈って助けたという故事にちなんで、塩が松本に着いた一月十一日に市が開かれ塩が売られるようになったとされる。現在ではその日に近い第二土・日曜日に飴が売られる。

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芝桜(しばざくら) 晩春

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sibazakura【子季語】
花爪草/モスフロックス
【解説】
ハナシノブ科フロックス属の宿根草。北アメリカ原産で庭などに植えて観賞する。草丈は十センチ程度で、シバザクラの名のとおり、芝のように横に広がる。三月から四月にかけて、五弁の小さな花を絨毯を敷いたように咲かせる。
【科学的見解】
シバザクラは、ハナシノブ科の多年草で、観賞用として品種改良されたものが近年導入されている。草体は、カーペット状に広がる性質を持ち、桜の花に似た花冠を多数つけ、集散花序となる。現在では、様々な品種が作出され、茂りすぎず管理がしやすいためか、主に公園などでグラウンドカバープランツとして利用されている。(藤吉正明記)

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