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季語と歳時記

きごさい歳時記

作成者アーカイブ: dvx22327

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形代(かたしろ)晩夏

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【子季語】
人形、祓草、祓物、撫物、形代流す、麻の葉流す
【解説】
紙や板などを切り取って人の形に似せたもの。それに触れたり息を吹きかけたりして、災厄を乗り移らせる。祓や祈祷が終ったあと、川や海に流す。流し雛や祭の時の神霊の代わりにする人形も言う。
【例句】
形代やつくれる罪も夏痩せも
嘯山「葎亭句集」

形代にさらばさらばをする子かな
一茶「文政八年句帖」

麻の葉に借銭書て流しけり
一茶「七番日記」

流すめり風ふきたまる麻の葉を 
松瀬青々「妻木」

柿紅葉(かきもみじ、かきもみぢ)晩秋

季語と歳時記

【解説】
柿の葉が紅葉すること。柿の葉の本来の緑に赤や黄や茶などさまざまな色が入り混じって美しくいろづく。
【例句】
渋柿はおのが手染めか村紅葉
宗鑑「俳諧初学抄」

あと先に人声遠し柿紅葉
暁台「暁台句集」

祭にも鐘つく村や柿紅葉
紫暁「春坡日記」

渋柿も紅葉しにけり朝寝坊 
一茶「文化句帖補遺」

降つてすぐ乾く瓦や柿紅葉
長谷川櫂「天球」

枯蔦(かれづた)三冬

季語と歳時記

【子季語】
蔦枯る
【解説】
葉が枯れ落ちて蔓だけになった蔦。壁面を這う蔓は独特の模様を描き出す。枯蔦の這う洋館や山野の樹々は荒涼とした冬の姿そのものである。
【例句】
蔦かれて壁に音する嵐かな
軒秋「新類題発句集」

冬紅葉(ふゆもみじ、ふゆもみぢ)初冬

季語と歳時記

【子季語】
残る紅葉
【解説】
周辺が枯れを深めるなかの紅葉であり、また、冬になってから色が際立ってくる庭園や寺社などの紅葉でもある。
【例句】
侘びつつも酒の粕焼く冬紅葉
才麿「難波曲」

十分に紅葉の冬と成にけり
暁台「暁台句集」

下りざまに又鐘きくや冬もみぢ
几董「井華集」

夕映に何の水輪や冬紅葉
渡辺水巴「水巴句集」

半夏生(はんげしょう、はんげしやう)仲夏

季語と歳時記

【子季語】
半夏、半夏水、半夏雨、半夏生ず
【解説】
七十二候の一つ。夏至から十一日目に当たる日、太陽暦では、七月二日頃となる。かつては田植の終期とされた。ドクダミ科の多年草半夏生草が生える頃なのでこの名があると言われる。
【例句】
汲まぬ井を娘のぞくな半夏生 
言水「浦島集」

穭田(ひつじだ、ひつぢだ)晩秋

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【解説】
刈り取った後の稲の切り株一面に、青々とした稲がふたたび生え出た田をいう。
【例句】
ひつぢ田に紅葉ちりかかる夕日哉 
蕪村「蕪村句集」

ひつぢ田の案山子もあちらこちらむき
蕪村「夜半叟句集」

ひつぢ田や青みにうつる薄氷
一茶「寛政句帖」

鵯(ひよどり)晩秋

季語と歳時記

♪
【子季語】
鵯、ひえどり、白頭鳥
【解説】
ヒヨドリ科。秋群れになって山から里に下りてくる。南天や梅もどきなどの実を食べ、ひいよひいよとやかましいくらいに鳴く。
【科学的見解】
ヒヨドリは、ヒヨドリ科の野鳥で、日本全国に留鳥として生息している。しかし、冬期には暖地に移動するものも多いとされており、十月から十一月頃には各地で移動する大群が観察されている。生息環境は、低地から山地の森林内や住宅地及び都市部の公園、庭先等、樹木がある環境を好んでいる。特に、常緑性の広葉樹林には個体数が多い。秋になると、低木から高木までの樹木の果実を積極的に採食するため、植物の種子散布にはかなり貢献している。また、冬期には地上に降り、柔らかい草の葉(キャベツやボタン等)も食すことが観察されている。(藤吉正明記)
【例句】
鵯もとまりまどふか風の色
惟然「後れ馳」

鵯のこぼし去りぬる実のあかき
蕪村「蕪村遺稿」

鵯の花吸ひに来る夜明けかな 
抱一「屠龍之技」

夏の風邪(なつのかぜ)三夏

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【子季語】
夏風邪
【解説】
クーラーなどにあたりすぎると免疫力が低下して、夏風邪を引きやすくなる。症状はそんなに重くならないが、長引くことが多い。

炉開(ろびらき)初冬

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【子季語】
囲炉裡開く
【解説】
冬になってはじめて炉を使うこと。茶道では風炉の名残の茶会のあと、陰暦十月初旬の亥の日を選び風炉を閉じて炉を開く。
【例句】
炉開きや左官老いゆく鬢の霜
芭蕉「韻塞」

炉開きやまだ新宅のみなと紙
許六「俳諧曾我」

炉びらきや雪中庵の霰酒
蕪村「蕪村句集」

炉開に一日雇ふ大工かな
正岡子規「子規句集」

名聞をうとみて大炉開きけり
日野草城「花氷」

炉開けば遥かに春意あるに似たり
松本たかし「野守」

炉開いて人を讃へん心かな
原石鼎「原石鼎全集」

炉開いて幽かに更けて住む心
原石鼎「原石鼎全集」

温石(おんじゃく、をんじやく)三冬

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【子季語】
塩温石、焼石
【解説】
石を温めて真綿や布でくるみ懐中に入れて暖を取ったもの。平安時代末頃から江戸時代にかけての習慣で懐炉の原型にあたると考えられる。
【例句】
温石のさめぬうちなりわかなつみ
一茶「七番日記」

温石にひたと硯の主泣く
長谷川零余子「雑草」

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