【子季語】
夏潮/苦潮
【解説】
梅雨が明けると、海の色は一気に深みを増す。日本列島沿いに太平洋を北上する黒潮の鮮烈な色(青葉潮)がイメージされる。苦潮は、海面にできる酸素の少ない層で、硫化水素などを大量に発生させ、養殖の魚介類に甚大な被害をもたらす。
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【子季語】
夏潮/苦潮
【解説】
梅雨が明けると、海の色は一気に深みを増す。日本列島沿いに太平洋を北上する黒潮の鮮烈な色(青葉潮)がイメージされる。苦潮は、海面にできる酸素の少ない層で、硫化水素などを大量に発生させ、養殖の魚介類に甚大な被害をもたらす。
【子季語】
夏川、夏河原
【解説】
夏の河川のことである。梅雨どきの濁流あふれんばかりの川、盛夏の水量乏しい川、山峡の清流、子供たちが水遊びにふける川など、時と場合によってさまざまな情景が見られる。
【例句】
夏河を越すうれしさよ手に草履
蕪村「蕪村句集」
夏川や水の中なる立咄し
正岡子規「子規句集」
夏川や吾れ君を負ふて渡るべし
正岡子規「子規句集」
夏川のあなたに友を訪ふ日哉
正岡子規「子規句集」
夏川や小橋たわわに水を打つ
正岡子規「獺祭句帖抄」
馬に乗つて河童遊ぶや夏の川
村上鬼城「定本鬼城句集」
よべのまゝ夜明けし窓や夏の川
原石鼎「原石鼎全句集」
夏川や一つ瀬やがて二た流れ
原石鼎「原石鼎全句集」
【子季語】
夏涛、夏怒涛
【解説】
強い日射しの下、次々に打ち寄せては返す大波。ことに夏の波は、力強い生命力を感じさせる。
【子季語】
竜灯
【解説】
九州有明海と八代海の沖に、陰暦八月一日前後の深夜、無数の火が明滅し、ゆらめき動く現象。景行天皇筑紫巡幸の折、この怪火が現れた。何か判らぬという土地の者の答えにより、「しらぬひ」が筑紫の枕言葉となった。
【例句】
不知火が芒に映る晦日かな
鬼将「発句題叢」
【解説】
その冬初めて張る氷のこと。本格的な冬の訪れである。
【例句】
芹焼や裾輪の田井の初氷
芭蕉「其便」
糊米や水すみかねて初氷
許六「正風彦根躰」
手へしたむ髪の油や初氷
太祗「太祗句選」
朽蓮や葉よりもうすき初氷
麦水「葛箒」
夕やけや唐紅の初氷
一茶「八番日記」