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季語と歳時記

きごさい歳時記

月別アーカイブ: 8月 2011

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枯柳(かれやなぎ)三冬

季語と歳時記

kareyanagi【子季語】
枯れたつ柳、冬の柳、冬柳、柳枯る
【解説】
葉の落ち尽くした冬の柳。春三月の芽吹く頃の柳を「芽柳」、四月に飛ぶ綿のような種子を「柳絮」といい、秋十月に葉が黄ばみ散る頃の柳を「柳散る」といい、ほぼ四季を通じて季題になっている。
【例句】
川越して赤き足ゆく枯柳
鬼貫「鬼貫句選」

よの木にもまきれぬ冬の柳哉
越人「阿羅野」

何ひとつ障るものなし冬柳
涼莵「簗普請」

秋の海(あきのうみ) 三秋

季語と歳時記

【解説】
秋になって色が深く波がやや高くなった海。
【例句】
秋海や湿気の深き窓の下
北枝「西の雲」

夕暮れはいつもあれとも秋の海
涼莵「千鳥掛」

秋分の日(しゅうぶんのひ、しうぶんのひ)仲秋

季語と歳時記

【解説】
秋の彼岸の中日のこと。ここで、昼夜が等しくなり、以降、夜が長くなる。

仲冬(ちゅうとう)仲冬

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【子季語】
冬半ば、冬最中
【解説】
大雪から小寒の前日までをいう。寒さが厳しくなり、霜も降り始める。
【例句】
仲冬の水豊かなる池日ざし 
志田素琴「山萩」

刈田(かりた)晩秋

季語と歳時記


【子季語】
刈田原、刈田道、刈田面
【解説】
稲を刈り取ったあとの田。畦では稲が干され、籾殻の袋が詰まれていたりする。収穫を終えたあとののんびりした田園風景でもある。
【例句】
去るほどにうちひらきたる刈田かな
鬼貫「大悟物狂」

道暮れて右も左も刈田かな
日野草城「花氷」

伊吹まで歩いてゆかん刈田かな
長谷川櫂「虚空」

むささび 三冬

季語と歳時記

【子季語】
晩鳥、ももんが
【解説】
リス科の哺乳類。体長四十センチ。肢間に皮膜があり、木から木へ滑空する。昼は樹木の空洞内に潜み、夜間、木の芽、果実などを食べる。日本では、北海道を除く森林に分布。
【科学的見解】
 ムササビは、ネズミ目(齧歯目)リス科の夜行性の哺乳類で、北海道と沖縄を除く東北から九州まで広く分布し、人里近くの低地から標高の高い亜高山帯までの森林に生息している。
 本種は、樹上生活を主とし、昼間は大木などにできた樹洞で休息している。樹洞は、木の枝が折れることで木材腐朽菌が侵入し、樹木内部が分解されることで長い年月をかけて形成される。そのため、若い木々が生い茂る森林には樹洞は見られず、長期間維持された大木の存在する森林でしか樹洞は見られない。身近な環境では人間活動の影響により、大木が密生する自然林が少ないため、ムササビの生息に必要な樹洞も不足している。そのような状況の中で、神社には御神木などの大木が多く存在しているため、それらの木に形成された樹洞を利用して生活をしている個体も多い。樹洞の少ない森林では、人工的な巣箱を設置することで生息及び営巣環境を作り出すことが可能である。
 本種は、完全な草食性であり、樹木の葉や木の芽、果実、花などを採食し、葉の場合は折り曲げて食べる性質があるため、食べ残された葉には丸い齧り後(食痕)が残る場合がある。本種の糞は、五ミリメートル程の球形をしており、棲み処である樹洞の周辺で見つけることができる。樹上での採食活動時には、広範囲に移動するため、足の間にある皮膜を広げて滑空する。天敵は、木登りが上手なテンと同じ夜行性のフクロウなどが存在する。
 近縁種としては、同じ夜行性で皮膜を利用することで滑空して樹上生活をするニホンモモンガが存在するが、ニホンモモンガは山地から亜高山帯の標高の高い場所を生息環境にしているために、人里近くの低地などでは見ることができない。(藤吉正明記)

泥鰌掘る(どじょうほる、どぢやうほる)三冬

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【解説】
冬になると泥鰌は田や沼や小川、水溜りなどの泥の中に身を潜める。冬期は水も涸れているので、泥を掘り返して容易に捕えることができる。
【例句】
掘られたる泥鰌は桶に泳ぎけり
青木月斗「時雨」

すが漏り(すがもり)晩冬

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【解説】
寒地では屋根に積った雪や軒下に吹きつけられた雪が氷結する。これが室内の暖房で暖められたり、太陽の熱で融けたりして隙間から流れこみ、天井、壁、押入れなどに漏れ出す。これをすが漏りという。

寝正月(ねしょうがつ、ねしやうぐわつ)新年

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【解説】
正月、あくせく動くこともなく、家に籠ったきりのんびり過ごすことをいう。
【例句】
霞む日も寝正月かよ山の家
一茶「文化句帖」

けもの鍋ことこと煮えて寝正月
石橋秀野「桜濃く」

虚子庵に不参申して寝正月
松本たかし「松本たかし句集」

ほどほどの国こそよけれ寝正月
長谷川櫂「初雁」

石炭(せきたん)三冬

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【子季語】
たん、いしずみ、岩木、五平太
【解説】
地中に埋れた植物が地圧・地熱のために炭化したもの。他の燃料より安価で熱量もあるが、火付きが悪く煤煙や亜硫酸ガスが出るので、家庭ではストーブや風呂に用いる程度である。
【例句】
石炭を運びこぼしぬ海深し
長谷川零余子「ホトトギス」

貧児の眼石炭の炉に到るかな
島田青峰「青峰集」

旗を振る後尾車掌や石炭車
楠目橙黄子「続ホトトギス」

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