恋の俳句大賞(2018年前期)は城内幸江さん
恋の俳句大賞(2018年前期)は城内幸江さんの次の句に決まりました。城内さんにはイニシャル入り銀製ペーパーナイフ(CHRISTOFLE)を贈呈します。
【大賞】
恋をしてこんなにも春揺れている 城内幸江
☆趙栄順 選
【特選】
緑蔭に君の忘れし日のかけら 佐々木健一
緑陰に恋の記憶が宿っている。たとえ君が忘れても。
死ぬるまで君の隣に大昼寝 川辺酸模
究極の恋。恋の大往生?
恋をしてこんなにも春揺れている 城内幸江
恋のはじめは心が揺れる。春もゆらゆら揺れている。
お互いを呼び捨てにする夏休み 矢作 輝
君との距離が縮まる夏休み。
まだ恋と知らずまどろむサクランボ 小島寿々
果実はゆっくり熟していく。恋もまた。
【入選】
ゆびさきに触るるゆびさき風光る 更紗ゆふ
夏帽子君の形見の笑顔かな 上田雅子
君のゐた青春の日よハンモック 川辺酸模
初恋の少年ひようと草矢打つ 川辺酸模
雪道の 君の靴跡 踏んでみる 加々美 登
告白のあとはがりがりかき氷 金子加行
また一歩君の夕餉の涼しき灯 佐々木健一
桜よりやわらかそうな君の肌 会田卓也
サイダーの泡はじけるよキミが好き 船越寿子
プロポーズゆっくり林檎剥きながら 中原壱朋
☆長谷川櫂 選
【特選】
愛されてアスパラガスにかこまれて 佐々木健一
恋をして春こんなにも揺れている 城内幸江
ぶらんこや君との距離が埋まらない 松浦麗久
下手くそな恋のままなる夏をはる 金子加行
告白の勇気いちご五百個分 相沢はつみ
【入選】
ひらききる細胞百合の花粉散る 佐々木健一
君の乗るボート追うのも離るるも 長井亜紀
抱きしめてくれぬあなたのサングラス永井和子
恋歌のひとつも知らず夏の海 佐々木健一
髪を梳く君の隣で夕涼み 加々美 登
遠雷や君を忘れる汽車の旅 鹿沼 湖
あなたへの片道切符カンナ燃ゆ 永井和子
君は今幸せなのか虹ふたつ 光畑勝弘
しあはせや君のとなりの夕涼み 川辺酸模
この恋を誰も知らない月見草 小島寿々
白シャツの君をいつでも見てしまふ 夏井通江
*投句数=1223句