繞道祭(にょうどうさい/ねうだうさい) 新年
【子季語】
御神火まつり
【解説】
大物主神が鎮まる三輪山を御神体とする大神神社(奈良県桜井市)の元旦の神事。午前零時、宮司が神前で古式作法により御神火を起こす。この御神火はやがて二本の大松明(長さ約三メートル)に移され、白装束の氏子の若者が担ぎ、暗闇の中、摂社・末社十九社を巡拝する。繞道祭の「繞」は巡るという意味でここに由来する。御神火が境内の拝戴所に移されると、参拝者らは火縄に移して各家に持ち帰り、神棚の献灯や雑煮などの祝火とする。これによってその年の無病息災を祈念する。
【例句】
国原を繞道の火のはしりをる
阿波野青畝「紅葉の賀」