しどみの花(しどみのはな) 晩春
【子季語】
草木瓜の花/地梨の花
【解説】
木瓜の一種。高さ三十センチから六十センチの落葉低木。日当たりの良い山野に自生する。晩春の頃、鮮やかな紅色の五弁の花を固まって咲かせる。草木に埋もれるように咲くところから草木瓜とも呼ばれる。
【科学的見解】
しどみの標準和名は、クサボケである。クサボケは、バラ科の落葉低木で、関東以西から九州までの野山に自生する。近縁種としては、中国から導入されたボケが知られている。クサボケは、春に開花し、朱色の花は何とも言えない美しさがある。花は、雄花と雌花に分かれている。(藤吉正明記)
【例句】
しどみ掘る力込めつつ笑ひをり
松本たかし「たかし句集」