牛蒡の花(ごぼうのはな/ごばうのはな) 初夏
【子季語】
花牛蒡
【解説】
牛旁はキク科の多年草。野菜として栽培される。初夏、茎頭にアザミに似た球状のピンク色の花を咲かせる。花が咲く前に収穫するので、あまり目にすることはない。
【科学的見解】
ゴボウは、ユーラシア大陸北部に野生するキク科ゴボウ属の多年草である。平安時代ごろにはすでに渡来していたことが知られている。花は、赤紫色の筒状花で構成されており、総苞片はかぎ状の構造をしている。そのため、動物に総苞片が引っかかることで種子が散布される。いわゆる引っ付き虫の一つである。ゴボウの品種としては、滝野川大長ゴボウ、大浦ゴボウ、堀川ゴボウなどが知られている。(藤吉正明記)