蓮の飯(はすのめし) 初秋
【子季語】
荷葉の飯/はすのいひ
【解説】
お盆の時期、生身魂へのもてなしに、蓮の葉に糯米飯を包み蒸し上げる。(古くは、吉祥蘭で括った)また、所により、旬の魚である鯖を添えた。背開きにして塩漬けにし、串にさした刺鯖で、仏に供え、また親類どうし贈答しあった。
【例句】
文月やめでたく炊ぐはすのめし
季吟「玉海集」
た命鯖そへけりな蓮の飯
信徳「五の戯言」
松の葉につつむ心を蓮の飯
支考「笈日記」
塩魚の塩こぼれけり蓮の飯
白雄「白雄句集」
蓮の葉に盛れば淋しき御飯かな
一茶「七番日記」