藍の花(あいのはな/あゐのはな) 仲秋
【子季語】
蓼藍の花
【解説】
タデ科の一年草。中国より伝わり、染料になる植物として古くから栽培されてきた。草丈は七十センチくらい。八月の終わりから 十月にかけて、茎の頂点に紅色または白色の小花を穂状花序に多数つける。藍染の原料は茎と葉からとる。
【科学的見解】
アイは、タデ科の一年草で、古い時代に中国より伝わったとされる。葉は、長楕円形をしており、無毛である。花は、小花を穂状花序に付け、白色または桃色をしている。本種は、葉にインディゴという藍色色素を含んでおり、藍染の代表的な染料として活用されてきた。代表的な生産地は徳島県であり、現在でも栽培が行われているが、花が咲く前に葉や茎の収穫が行われるため、花を見ることは稀である。(藤吉正明記)
【例句】
島原の外も染むるや藍畠
嵐雪「青莚」