潮干潟(しおひがた/しほひがた) 晩春
【子季語】
干潟/大干潟/干潟人/忘れ潮
【解説】
旧暦三月(新暦四月)初め頃の大潮に、潮が大きく引いた遠浅の海岸。毎年この時期には蛤や浅蜊、馬刀貝などの潮干狩りに大勢の人々が繰り出す。かつては全国各地にあった干潟だが、湾岸の埋め立てなどで大きく失われた。東京湾最奥部の三番瀬(千葉県)など残された数少ない干潟の保全活動が進められている。
【例句】
入りかねて日もただよふや潮干潟
麦水「葛箒」
天のとつぱづれなり潮干潟
一茶「八番日記」
たつ鷺のただおろかさや潮干潟
其月「はたけせり」
昼餉終へ夢の如くに遠干潟
星野立子「鎌倉」