春祭(はるまつり) 初春
【解説】
春季に行われる祭りを広くさす。単に「祭」というと夏季になる。 古い日本の習俗からいえば、春祭は新春すなわち正月に行われる、 その年の田の稔りを祈願する予祝行事であり、邪気を祓い鎮める ための行事であった。
【例句】
谷々に乗鞍見えて春祭
前田普羅「飛騨紬」
水槽に貝の活けある春祭
広江八重楼「筑摩文学全集」
刃を入れしものに草の香春まつり
飯田龍太「忘音」
山国の星の大粒春祭
石田勝彦「雙杵」
祝詞すぐ田の風に乗り春祭
鍵和田釉子「飛鳥」