山椒喰(さんしょうくい/さんせうくひ) 晩春
【解説】
サンショウクイ科。体長は二十センチほどの白っぽいスマートな鳥。平地または山地の広葉樹林に生息し、高い木を好む。昆虫類、蜘蛛などを捕食する。鳴き声がヒリリと聞こえることから、「ピリリと辛い」山椒を食べたと想像されてこの名がついた。
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【科学的見解】
サンショウクイは、サンショウクイ科の鳥類で、日本へは東南アジアから夏鳥として繁殖のために渡来する。近縁種としては、その亜種にリュウキュウサンショウクイが知られており、南西諸島において留鳥として生息している。本種は、本州以南の低地から山地の広葉樹林を好んで生息し、営巣はクモの巣を利用して地衣類等をうまく絡めて椀型の巣を作る。産卵期は五月から六月で、四個から五個程度産卵する。(藤吉正明記)