仙翁花(せんおうげ/せんをうげ) 初秋
【子季語】
紅梅草/剪秋羅/剪秋紗/剪紅花
【解説】
ナデシコ科センノウ属の耐寒性宿根草。中国から渡来し、観賞用 として栽培される。草丈は五十センチくらい。七月から九月にか けて、撫子に似たオレンジ色の五弁の花を咲かせる。京都の仙翁 寺に咲いていたのでこの名がついたといわれる。
【科学的見解】
センノウゲの標準和名は、センノウである。センノウは、中国原産のナデシコ科多年草であり、観賞用として庭先や花壇などで栽培されている。本種の花を赤い梅に見立てて、コウバイグサという別名も持つ。近縁種としては、同じ中国原産のガンピセンノウが知られているが、本種の方が花弁に深く切れ込みが入ることから、容易に区別することができる。(藤吉正明記)
【例句】
秋の日を気長に咲くや仙翁花
七雨「類題発句集」