籬豆(かきまめ) 仲秋
【子季語】
八升豆/沿離豆
【解説】
南方原産のマメ科一年生。ひと株で垣根ができるほど繁茂すると ころから、垣豆の名がある。一粒蒔くと八升収穫できるのでハッシ ョウマメともいわれる。夏、蝶形の紫色の花をつけ、秋に緑色の 豆を実らせる。食用になるが、あくの強い豆である。
【科学的見解】
籬豆とは、生物学的な種名ではなく、フジマメ、インゲンマメ、エンドウマメなどのつる性マメ科植物の総称として使用されている呼び名である。ハッショウマメは、熱帯アジア原産のマメ科一年生作物であり、日本では南西暖地で栽培されていたそうであるが、現在では食用としてはほとんど栽培されておらず、一部緑肥として使用されているとのことである。ハッショウマメは、ビロードマメの一変種である。(藤吉正明記)