筆龍胆(ふでりんどう/ふでりんだう) 晩春
【解説】
日本各地、さらには樺太から東アジアまで広く分布し、日当たりの良い山野や草地に生える二年草。高さは五センチ~十センチくらいで、春、茎の先に紫がかった青色の花を数個つける。花冠は二センチほどで、先は五裂する。丈は低いが、春さき野原などにあるとかなり目立つ。筆の穂先に花が似ていることからこの名がある。
【科学的見解】
フデリンドウは、国内において北海道から九州に分布している。花色は、青紫色が一般的であるが、その他変化も多く、白花個体に対してシロバナフデリンドウや淡紅花個体に対してトキイロフデリンドウの名が付けられている。同属近縁の小型の種としては、ハルリンドウやコケリンドウなどが存在する。(藤吉正明記)