蜂(はち) 三春
【子季語】
足長蜂/熊蜂/地蜂/土蜂/穴蜂/似我蜂/山蜂/花蜂/蜜蜂徳利蜂/鼈甲蜂/姫蜂/黄蜂/小花蜂/雀蜂/黒雀蜂/女王蜂雄蜂/働蜂/蜂飼ふ/蜂の剣/蜂の針
【解説】
ハチ目の昆虫の内、アリ以外の総称。よく見られるミツバチは、女王蜂を中心に生活が営まれる。雌の働き蜂が蜜を集める間、女王蜂は卵を産み続ける。雄は女王蜂と交尾するためだけに存在する。スズメバチやアシナガバチなどは、巣を守るためひとを襲うこともある。
【例句】
腹立てて水呑む蜂や手水鉢
太祇「太祇句選」
土舟や蜂うち払ふみなれ棹
蕪村「遺稿」
木ばさみのしら刃に蜂のいかりかな
白雄「白雄句集」
一畠まんまと蜂に住まれけり
一茶「七番日記」
しだかれし蜂土塊をかなしめり
原石鼎「花影」
指輪ぬいて蜂の毒吸ふ朱唇かな
杉田久女「杉田久女句集」
蜂の尻ふわふわと針をさめけり
川端茅舎「川端茅舎句集」