野牡丹(のぼたん )三夏
【解説】
ノボタン科シコンノボタン属の常緑低木。ブラジル地方原産。葉は対生し丈は二メートルほどになる。七月から八月にかけて、枝先に紅紫色の五弁の花をつける。花の直径は七センチくらい。牡丹に似ていないが、牡丹のように美しいのでこの名がついた。
【科学的見解】
ノボタンは、ノボタン科の常緑低木で、日本においては九州屋久島から沖縄までの亜熱帯地域の林縁などに生育している。本種の花は、紅色で大きく、その様子を野生に咲くボタンに見立て、その名が付けられた。近縁種としては、小笠原諸島に生育する白花のムニンノボタンやハハジマノボタン、また本州から沖縄までに生育する多年草のヒメノボタン(別名:クサノボタン)が知られている。また、園芸植物として、ブラジル原産のシコンノボタンという種もある。(藤吉正明記)