秋の蛙(あきのかわず/あきのかはづ) 仲秋
【子季語】
蛙穴に入る
【解説】
繁殖期を終えると蛙の活動はめっきり鈍くなる。彼岸のころになると、蛙を見かけることも蛙の声を聞くこともまれになる。
【科学的見解】
近年、気候変動(地球温暖化)の影響で、気温低下の時期が遅くなり、また暖冬も起きている状況である。しかしながら、十月以降は、寒気をもたらすオホーツク海気団やシベリア気団の影響を受け気温は低下してくる。そのため、両生類や爬虫類等の変温動物は、生理活性が低下することで動きが鈍くなり、それらは私たちの身のまわりから徐々に姿を消していく。しかし、カエル類の中でも産卵が遅くなってしまった種等においては、幼生のオタマジャクシから成体への変態がその年には行われず、幼生のまま水中で越冬することになる。そのため、冬においても水田や池等の水辺で網を用いて掬い取りを行うとカエル類の幼生が見つかる場合がある。(藤吉正明記)
【例句】
蛙穴に入りて弥勒の御代を頼むかな
一茶「七番日記」
