海雀(うみすずめ) 三冬
【子季語】
善知鳥(うとう)
【解説】
チドリ目ウミスズメ科ウミスズメ属。太平洋北部の島で生息。全体に暗い色で腹部は白、嘴は小さい。体長は二十五センチ程度。海中を泳ぎ海面で小魚を漁る。
【科学的見解】
ウミスズメは、ウミスズメ科の水鳥で、主に冬鳥として日本全域の海上に渡来し、その一部が本州北部以北の地域で繁殖する。特に繁殖地としては、北海道の天売島が有名である。ほとんどの時間は海上で過ごし、水中に潜ってオキアミ等のプランクトンや小魚等を捕食する。近縁種としては、カンムリウミスズメが知られており、名に冠が付けられているように夏に冠羽が発達するところが特徴である。カンムリウミツバメは、本種より南方の本州や九州、伊豆諸島の地域で繁殖する。その他、マダラウミスズメやコウミスズメ、ウミオウム等容姿が似た種も冬鳥として本州北部地域に渡来する。(藤吉正明記)