鵲の巣(かささぎのす) 三春
【解説】
鵲の営巣期は二、三月頃で、高い木の上に木の枝などを積み重ねて径一メートルほどの球形の巣をつくる。側面に出入口があり、高さは地上四~二十メートル。七、八メートルであることが多い。電柱などにつくることもある。三、四月頃に産卵、一回に五~八個の卵を産む。
【科学的見解】
カササギは、カラス科の鳥類で、九州佐賀平野を中心に留鳥として生息している。近年では、長野県や北海道でも目撃や繁殖等が確認されている。本種は、主に市街地や集落近くで生活し、木の実のほかに、畑等で小動物も捕食する。巣は、樹上の大枝や電柱上部に枯れ枝を積み重ねて作り、主に雄が巣材を運び、雌が巣を整えるようである。巣の材料は、主に樹木の枯れ枝が利用されているが、市街地に近いところで営巣するせいかハンガー等の人工物も一部利用される。産卵期は二月から五月で、五個から六個程度産卵する。(藤吉正明記)