風露草(ふうろそう/ふうろさう) 晩夏
【解説】
フウロウソウ科の多年草。山野の日当たりの良い所に自生する。フウロ草は地方種が多く、白山・蝦夷・千島・浅間・四国等地名を冠する。ゲンノショウコもフウロソウの仲間である。もみじのような深く切れ込んだ葉を持ち、花は、直立した茎の頂の短く分かれた柄に数個咲く。色は白からピンク色・紫色等いろいろある が、花弁に筋が入る。草丈は十センチ~八十センチくらい。花は五弁で可憐。
【科学的見解】
風露草は、フウロソウ科フウロソウ属植物の総称で、日本に自生するものとしては、約十三種が知られている。フウロソウの仲間は都市部の荒れ地的な環境から農村部の開けた環境、または山地や高山にも適応した形でそれぞれ生育環境を分けて自生している。身近なフウロソウの仲間としては、在来種としてゲンノショウコが知られており、外来種としてはアメリカフウロが存在する。花は集散花序を形成し、放射相称の花冠を形成する。(藤吉正明記)