太占祭(ふとまにまつり)新年
【解説】
正月三日、東京都青梅市の御岳山頂上(標高九百二十九メートル)の御岳神社で行う神事。現在は日本で二社のみで行われているという奇祭。男鹿の肩骨を斎火で焙り、できた割れ目の位置でその年の農作物の豊凶を占う。我が国最古の占いの形式で、早稲、晩稲、粟、黍、じゃがいも、にんじんなど二十五種類を占う。秘事とされ、一般には公開されていないが、三日午後には結果が頒布される。御岳神社のホームページによれば、骨の中心から離れたところにヒビが入った作物は不作になるという。
【例句】
太占祭御師が幾度も酒運ぶ
皆川盤水「祭り俳句歳時記」