草牡丹(くさぼたん) 初秋
【解説】
葉の形がボタンに似ることからこの名がついた、キンポウゲ科の落葉半低木。茎は木質で高さ1メートル程に直立する。北海道から本州にかけての山地、林道脇などに分布する。八月頃茎の先や葉の脇から柄を出し、鐘形(ベル)のような花をまばらに付ける。
【科学的見解】
クサボタンは、本州全域に分布し、林縁や草原などに生育するセンニンソウ属の植物である。センニンソウ属の多くは、つる性となるが、本種は基部が木化した低木類である。似た近縁種としては、九州や四国の主に石灰岩地はえるツクシクサボタンや茎は上部まで木化し葉が大きくなるオオクサボタンなどが存在する。(藤吉正明記)