香菫(においすみれ/にほひすみれ) 三春
【子季語】
バイオレット
【解説】
スミレ科の多年草。ヨーロッパ、北アフリカ原産で、観賞用に花壇などに植えられる。草丈は八センチから十五センチくらい。葉は心臓形で、縁が波形をしている。春、基部から花柄を出し、その先端に一つ花を咲かせる。花径は二センチくらい。色は紫や白など。香水の原料に利用される。
【科学的見解】
香菫(ニオイスミレ)は、スミレ科の外来園芸植物であり、観賞用や食用として栽培されている。日本在来のタチツボスミレに似た可愛らしい花をつけ、またその香りを活かして砂糖漬けなどの食用利用もされている。日本在来のスミレ科植物の中では、ニオイタチツボスミレという種がほのかな甘い香りがするすみれとして知られている。(藤吉正明記)