流氷(りゅうひょう、りうひよう) 仲春 季語と歳時記 【子季語】 氷流る、流氷期、流氷盤、海明 【解説】 北の果てで氷結した海水が溶けだし、割れて海面を漂流する。この氷塊を流氷という。日本では一月下旬頃から三月下旬にオホーツク海沿岸にみられ、四月初旬には沖に退いてゆく。一夜にして去ることも。流氷が退き始めて船が行き交える日を海明けと呼ぶ。 【来歴】 『花火草』(寛永13年、1636年)に所出。 【例句】 草ともに氷流るる野川かな 蝶夢「草根発句集」 寝台もまた流氷のたぐひにて 長谷川櫂「天球」