さより 三春
【子季語】
針嘴魚、竹魚、細魚、水針魚、針魚、さいより、ながいわし、さより舟
【解説】
さよりは、竹魚、細魚、針魚とも書き、身がほっそりとした魚。旬は春の産卵期。身は淡白で、刺身、焼き物、干物などにする。
【来歴】
『改正月令博物筌』(文化5年、1808年)に所出。
【実証的見解】
サヨリはサヨリ科サヨリ属の硬骨魚で、北海道南部以南の日本各地沿岸の浅いところに棲息する。体形は細長く、下顎は上顎よりも長い。背は淡い青緑色をしてをり腹は銀白。体長は二十センチから三十センチくらいで、四十センチをこえるものもある。プランクトンを食べ、春の産卵期には沿岸の藻場に群れる。
【例句】
青空の映れる水に針魚みゆ
長谷川櫂「天球」