天満祭(てんままつり) 晩夏
【子季語】
天神祭、天満の御祓、船祭、鉾流の神事、川渡御、お迎へ人形、どんどこ舟、献茶舟
【解説】
大阪の天満宮の夏祭。七月二十四日は宵宮祭。朝のお祓いの後、鉾流し神事を行う。二十五日の本祭では午後に社殿を発ち、御鳳輦、神童はじめ時代装束をまとった人々、神馬などが陸渡御を行う。夕刻、天満橋を起点に船渡御となる。百艘以上の供奉船が出る。ベーロン船に似たどんどこ舟が、太鼓の音に合わせ櫂を揃え船の間をぬっていく。花火も揚がり夜の川辺は賑わう。
【来歴】
『毛吹草』(正保2年、1645年)に所出。
【例句】
暑けれどはだか身は見ず船まつり
来山「梅の嵯峨」
菅原やみこし太鼓の夜の音
鬼貫「俳諧七車」
天満祭大魯に逢ひし人もあり
蕪村「夜半叟句集」
舟渡御を見る皃あつき篝哉
青木月斗「同人句集」
その中の暗き舟こそ神輿ませ
長谷川素逝「雑詠選集」