林檎(りんご)晩秋
【子季語】
紅玉、インド林檎、国光、ふじ
【解説】
バラ科。ヨーロッパが原産地。秋の果物の代表のひとつ。ふじ、紅玉、王林、つがる、ゴールデンデリシャス、などの品種がある。産地は青森、長野が有名。
【科学的見解】
林檎は、バラ科リンゴ属の落葉樹木である。現在栽培されている林檎(セイヨウリンゴ)は、明治以降に日本へ導入されたものであり、その後日本でも品種改良がなされ、様々な品種が作出された。日本で生み出された品種は、「ふじ」や「王林」などがある。林檎は、暑さには弱いが、耐寒性があるため、寒冷地で栽培されている。(藤吉正明記)
【例句】
わくらばの梢あやまつ林檎かな
太祇「太祇句集」
世の中の色に染めたるりんごかな
蕪村「落日庵句集」
歯にあてゝ雪の香ふかき林檎かな
渡辺水巴「水巴句集」
空は太初の青さ妻より林檎うく
中村草田男「長子」
金釘の曲りて抜けし林檎箱
長谷川櫂「古志」