【子季語】
冬され、冬ざるる
【解説】
冬になり草木が枯れると共に海、山など見渡す限りの景色が荒れ果てた感じをいう。「冬されば」の誤用で「冬され」ともいう。
【例句】
冬ざれや北の家陰の韮を刈る
蕪村「五車反古」
冬ざれや小鳥のあさる韮畠
蕪村「蕪村句集」
冬ざれや足にこたゆる貝の殻
闌更「三傑集」
冬ざれやきたなき川の夕烏
定雅「続明烏」
冬ざれの厨に赤き蕪かな
正岡子規「子規句集」
冬ざれて火焔つめたき不動かな
正岡子規「子規全句集」
大石や二つに割れて冬ざるる
村上鬼城「定本鬼城句集」
冬ざれや小石を嗅ぎに犬戻る
長谷川櫂「天球」