仏法僧(ぶっぽうそう、ぶつぽふそう)三夏
【子季語】
三宝鳥、木葉木菟
【解説】
ブッポウソウ科。体は暗い青緑色で、赤い嘴と足をもつ。かつて「仏法僧」と鳴くと信じられ霊鳥とされていたが、実際には「ゲ ッ、ゲッ」と鳴くことが判り、それより「姿の仏法僧」と呼ばれ ている。実際に仏法僧と鳴いていたのは木葉木菟で、こちらは「声の仏法僧」。
【科学的見解】
ブッポウソウは、ブッポウソウ科の鳥類で、九州から本州までの地域に夏鳥として東南アジアから渡来する。主に昆虫類を餌にしている。営巣は、樹洞やキツツキ類の古巣に加え、人工物等の隙間や排水溝等での記録もある。樹洞性の鳥類であるため、大木が茂る社寺林等の環境を好む。産卵期は五月から七月で、三個から五個程度産卵する。本種は、日本において絶滅危惧種に指定されている。(藤吉正明記)